秋の味覚

秋になり、心地よい風が吹く過ごしやすい季節になりました。
近所を散歩していると、
柿の木にたわわに実った果実が目に留まります。
秋の風景に彩りを添える柿の木、
枝には鮮やかな橙色の実がたっぷりです:lol:

柿には「甘柿」と「渋柿」の2種類がありますね。
見た目は似ていますが、渋柿はそのままでは強い渋みがあり、
食べるにはひと工夫が必要です。
そのまま食べたら辛い目にあいます=:[

その渋みを取り除く方法のひとつが「アルコールによる渋抜き」。
焼酎など度数の高いアルコールを柿のヘタに染み込ませて密閉し、
数日間保管しておくと、あら不思議8-|
渋みが消えて、甘くとろけるような味わいに変化します!


渋みの正体は「水溶性タンニン」

渋柿の渋みの原因は「水溶性タンニン」という成分です。
タンニンはポリフェノールの一種で、
植物が外敵から身を守るために持つ防御物質。
水に溶けやすい形で含まれているため、
口に入れると唾液と反応して強い渋みを感じさせます。

一方、甘柿にもタンニンは含まれていますが、こちらは「不溶性タンニン」。
水に溶けにくいため、口の中で渋みを感じることはありません。


アルコールで渋が消える仕組み

アルコールによる渋抜きは、
タンニンの性質を変化させる化学反応を利用したものです。
アルコールが柿の中で酵素の働きによって酸化され、
アセトアルデヒドという物質に変化します。
このアセトアルデヒドがタンニンと反応し、
分子同士を結びつけて大きな構造に変えることで、
水に溶けにくくなり、渋みを感じなくなるのです。

この方法は、江戸時代から使われていたとも言われています。
昔の人の知恵には本当に驚かされますね。


柿は栄養もたっぷり


柿にはビタミンCのほか、カリウム、食物繊維、βカロテンなど、
健康に嬉しい栄養素が豊富に含まれています
風邪予防や美肌効果にも期待できる果物です:wink:

ただし、糖質も多く含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です
おいしい柿をほどよく楽しみながら、秋の味覚を満喫しましょう


薬剤師 みやなが

Posted : phstaff01 (2025年10月27日)

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